Horizon Blue その人間の言うことにゃ。

　今日は本当にツイていない。
魔物はつくづく思いました。人間の仕掛けた罠にハマり、自慢の足にケガをし、
なんとか抜け出せたものの、抜け出したとたん人間に見つかってしまいました。
　しかし、その人間はどうやら罠を仕掛けた人間ではないらしく、魔物の自分を
アホみたいに、ポカンと、口を開けて見ていました。何時もだったら、人間なんか
この角でひと突きしてやるが、この足では無理だと判断し、今日の所は見逃してやる
と、魔物はその場を去ろうとしました。が、
　あろうことか、そのアホそうな人間は魔物に向かって来ました。
コレには魔物も驚き、必死に逃げますが、いかんせんケガをしている為、自慢の
脚力は人間以下になっていたらしく、あっという間に捕まってしまいました。
　魔物はふと思いました。ケガをしている魔物等、きっと人間はいいように殺して、
皮やら角を剥ぎ取りたいのだろうと。
　そう思った瞬間、只でくれてやるかこの野郎！と暫く手入れ等していなかった爪で、
思いっきり引っ掻いてやりました。
　これでもか、これでもかとジタバタ暴れても、その人間はじっとしているだけでした。魔物がふと人間を見ると、人間は大人しくなった魔物を見つめ、『ふぅ。』
と短いため息の後こう言いました。

『やっと捕まえた。』

今の魔物からしてみたら、恐怖や憎悪と言った感情しか湧かないはずが、何故がこの
人間の発する言葉は、魔物の傷の痛みを和らげた。

■そんな、魔物とエイトさんの出会い。
→魔物とエイトのほのぼの話を前から描いてみたかったので、テスト。